フジテレビ【世界体操 東京 2011】番組テーマソング 最新シングル「翔」

オフィシャルインタビュー 空が見えてくる歌。もしくは空を見上げたくなる歌。『世界体操 東京 2011』のテーマソングにもなっているゆずのニューシングル「翔」は耳を澄まして聴きたくなるような素晴らしい作品に仕上がった。アコースティックな彼らの世界が展開されていて、シンプルでありながらも、丹念に練り上げられた世界がじわじわと染みこんでくる。原点回帰的な作品という言い方もできるかもしれない。が、この歌声、ハーモニー、ギターの音色の持っている深みは今の彼らだからこそ。ツアーの成果も反映された最新の歌であり、等身大の彼らの思いが詰まった歌、そしてこれは未来に向かって、ともに歩んでいきたくなる歌でもあるだろう。

  • 1
  • 2

--「翔」は『世界体操 東京 2011』世界体操のテーマソングもなっていますが、どんなきっかけから作った曲なのですか?

北川
5か月に渡って回った『2-NI-』のツアーの最終日が沖縄だったんですが、その日を迎えた時に、すでに自分の中で新たな始まりという感覚が芽生えていたんですよ。ツアーをやる中でのたくさんの出会いを通じて感じたこと、今の日本に生きていて感じたことを曲で表現したくなっていました。僕らとファンの方々とを繋ぐ強い絆のような曲、優しくて強い曲ができないかなって。なので、自然に書き始めていくという感じでした。

--とても密度の濃い曲で、歌詞のワンフレーズ、ワンフレーズがとても深く入ってきました。

北川
詞に関してはシンプルにそぎ落とした言葉で、本当に自分が思ってること、伝えたいことを書いていこうと。その中でもどんどん変化していったんですが、心の赴くままに変えていって、より良くしていこうと思っていました。伝えたいことはたくさんあったんですが、今思っていることの核となる言葉を絞りこむ作業だった気がします。

--岩沢さんは最初に聴いて、どう思われましたか?

岩沢
いかようにもやりようがある曲だなと思いました。テンポひとつとっても、軽快なテンポでもゆっくりめのテンポでも似合う曲なので、逆に難しいところもあって。歌詞を伝えるにはどういうノリがいいんだろうって考えて、色々試しながら制作していきました。
北川
34歳の男2人が思いを込めて歌える等身大のテンポ感はどこにあるんだろうかって、かなり悩んだ結果、僕らがあまりやったことのないテンポに落ち着いたんですよ。もうちょっと早いか、もうちょっと遅いかというテンポはあったんですが、このぐらいのテンポは意外にない。甘くもしたくないし、きつくもしたくない。ちょうどいい頃合いを探していって、この形になりました。

--だから今のゆずの等身大の歌として、自然に入ってくるんでしょうね。

北川
すごく高度なことをしているわけではないんですけど、だからこそ、ひとつひとつ丁寧に大切に作っていきました。

--ギターもいい音ですし、歌の表情もさらにニュアンス豊かです。

岩沢
ギターに関しては、優しさの中に力強さのある音を目指しつつっていう。アコギって難しい楽器で、しゃかりきに力込めて弾いたからと言って、いい音が鳴るわけではないんですよ。実は弦の表面1ミリぐらいをピックでサッと、かするぐらいの音がとても良かったりする。ツアーを経たことで、奏で方の理想もより明確になっていたので、頭の中で鳴ってる理想の音と照らし合わせながら、納得いくまでやらせてもらいました。どこまで弱くできるかの追求。歌に関しては何度も試行錯誤して録り直していたので、本チャンの歌録りの時にはすでに歌い慣れてるという珍しいパターンでした。なので、あまり迷わずにできた。それぐらいプリプロを詰めてやってた印象があります。

--ツアーをやった成果は今回の制作にも反映しているのではないですか?

岩沢
前半戦を弾き語りで回ったことは大きいですね。ゆずの持ち味を再認識できたし、改めて最小の強さを感じられたんですよ。最近、シングルでアコギだけで始まる曲って意外となかったんですが、これでいいんだって信念を持って作っていけました。
北川
歌詞に関しても、ツアー中に肌で感じたことは大きかったですね。待ってくれている人の存在こそが、ゆずをやる原動力になってるんだって再確認できた。なので、特定の誰かに向けてではなくて、聴いてくれる人すべてに届けられるものを作りたいなって。

--勇気を持って書いた歌詞、踏み込んだ歌詞という印象も受けました。

北川
最初、自分の中でもこれを言い切っていいんだろうかって迷う部分もあったんですが、たくさんの出会いが僕の背中を押してくれました。色々なタイトルが付けられる曲だったんですが、曲名は毛筆で書いてもらいたいな、漢字1文字でふさわしい言葉がないかなって探している時に“翔”という言葉が浮かんできた。金澤翔子ちゃんという書道家がいるんですが、彼女に書いてもらえないかなと思って、彼女が個展をやっている時に、会いに行ったんですよ。彼女は身体に障害をもっているためお母さんと二人三脚でずっとやっていて、その道のりの中では大変なこともたくさんあったと思うんですが乗り越えた先には素晴らしい作品がある。親子の絆の素晴らしさも感じたし、親子の中に真実を見たという実感があって、これは自分達と多くのファンの皆さんとの絆にも繋がるんじゃないかなと思って、そこからは迷いなく書いていきました。

--アレンジにはツアーを一緒に回った斎藤有太さんも参加していますが、これは?

北川
ツアーをやりながら、有太さんのアレンジ力は素晴らしいなって感じていたし、今回の曲はツアー中に思ったことが詰まっているので、是非一緒にやりたいなと思って、「お時間があれば」ってお願いしました。サウンドの持っているぬくもりは有太さんの持ち前の優しさ、包容力みたいなものが出てきたってことなんじゃないかなと。レコーディング・セッションみたいな感じもあって、作り込んで固めていくのではなくて、スタジオにミュージシャンが集まってから、その場で細かいニュアンスを決めたことも結構ありました。
岩沢
ツアーの延長のようなレコーディングというか。ツアーは沖縄で終わったんですけど、その後また一緒に音を鳴らしたいねって。旧友との再会というか、アットホームな感じで、ライブ感と人間味とを大事にして演奏していきました。ライブでどうやってやろうかっていうことも常に頭にありつつ、ダビングをしていくという。
北川
コーラスも楽しかったです。ツアーのリハーサルでもみんなでコーラスの練習をする場面がたくさんあって、みんなで声を出しながら演奏するのっていいなと思っていたので、そのことが反映したんだと思います。

--Dメロのハーモニーもとても新鮮でした。

北川
Dメロはメチャ難しくて、結構変な和音にもなってるんですけど、合間をみつけて入っていって、重なったときに、“うわーっ、すごい!”って(笑)。あのコーラスワークは有太さんの今回のキモになってる気がします。

--ハーモニカもいい味を出してます。

岩沢
久々に吹きました。ここんとこ出番がなかったんですけど。ハーモニカをいろいろと所望されまして(笑)。歌との兼ね合いを考えて吹いてました。言葉を受けてというか、パスを受けての自分のプレイだと思うんで、歌の世界を生かして、次の歌に繋げていくという。イメージはタイトルどおり、飛翔する感じ。多分、デビュー当時は吹けなかったハーモニカだと思います。
  • 1
  • 2
戻る

copyright (c) 2011 SENHA & Co. All Rights Reserved.